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最高裁判所第一小法廷 昭和26年(あ)2217号 決定

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人丹篤の上告趣意第一点について

論旨は憲法違反を主張するけれども刑訴規則二三六条一項、刑訴三七六条に所謂控訴申立人には控訴申立をした第一審弁護人を含まないものと解するを相当とし、従て本件第一審弁護人佐野保房に控訴趣意書提出最終日指定の通知をなさなかったことは違法でなく、論旨憲法違反の主張はその前提を欠き採用することができない。

同上告趣旨第二点、第三点について

論旨は量刑不当、単なる訴訟法違反の主張を出でないものであって、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また、記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 入江俊郎 裁判官 真野 毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 岩松三郎)

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